UQアワードのご紹介
UQアワード認定銘柄 UQアワード検査・検定要綱


■ビール品質安定度保証制度 “UQアワード”(Unified Quality)


 日本地ビール協会では、ビール(以後、発泡酒を含む)の品質に対する消費者の信頼を高めるために、ビールの品質安定度を検査・認定する“UQアワード”を設定し、2000年秋より実施ししております。

 “UQアワード”(UQ賞)とは、パッケージング時期(ロット、充填時期)の異なる同じ銘柄のビールが“同一の品質”(Unified Quality)であるか、またはその品質を保持しているかどうかを比較検査し、一定の基準をクリアしているものを顕彰し、その品質を認証する制度です。


■第三者機関による同一品質の証明


 ビールの品質はパッケージングした後の時間経過とともに変化します。その変化の度合いは、ビールの保管状況によっても異なりますが、メーカーの醸造技術およびパッケージング技術の巧拙によって大きく異なります。また、ロットの異なるビールでは、原料調達、時期や醸造工程の違いでも製品の品質は異なってきます。

 ところが、消費者は同一パッケージのビールを購入する場合、”同一の品質”を期待して購入します。その消費者の期待度を満足させる為に、メーカーは原料調達、製造工程、技術などに細心の注意を払われているものと存じます。

 “UQアワード” は、1カ月前にパッケージングされたビールとパッケージングされたばかりのビールの品質を比較し、検査します。その検査の結果、両者の品質の差異が許容基準内であれば、そのビールを造ったメーカーの技術の卓越性が認められると同時に、少なくとも賞味期間中は(現在、地ビールの賞味期限の多くが1カ月以内)、そのビールの品質が変わらずに維持されていることを第三者によって証明するものです。
 
 欧米では、このような認定制度は、ドイツのDLG(NPOドイツ農畜産業協会)など、製造業者や政府機関ではなく、第三者の民間の非営利活動団体(NPO)がおこなっています。


■信頼の証となる“UQマーク”


 “UQアワード”の検査は申請のあったビールに対して毎年秋に行われ、検定の結果、合格したビールには“UQマーク”が与えられます。有効期間は認定を受けた年の翌年の末まです。このマークがビンやカンに貼ってあれば、消費者には信頼して飲めるビールであることが分かり、そのビールを取り扱う酒販店も安心してお客に勧めることができます。

 したがって“UQマーク”は、消費者にとって“信頼のマーク”であり、酒販店にとっては“安心のマーク”ともなります。地ビール産業が現状の低迷から抜け出し、将来に向かって大きく発展して行くためには、“消費者の信頼”と“酒販店の安心”という2つの課題に応えることが肝要です。“UQマーク”が、この点において多大なる貢献を果たすことは間違いありません。


■コンペティションとUQアワードの意義


 ご承知の通り、これまで、当会では「ジャパン・ビアカップ」と「インターナショナル・ビール・コンペティション」という2つのコンペティションを主催してきました。このコンペティションは、いかにスタイルガイドラインに則した素晴らしいビールであるかという点を他社製品との比較の中で競うものです。コンペティションでメダルを受賞することのメリットは、消費者の購買意欲をかきたてられるという点にあります。

 対して、UQアワードは、他社製品との比較競争ではありません。そのビールが常に一定の品質を維持していることの証となる“UQマーク”は、酒販店や消費者に対して、信頼感と安心感を与えるものです。

 さらに、「ジャパン・ビアカップ」が世界のビールと競う「ワールド・ビアカップ」とつながっているように、「UQアワード」は世界のビールの品質を保証する「DLGマーク」につながっています。

 DLG品質保証制度の「DLGマーク」は、信頼感・認知度ともに唯一無二のものであり、当会は日本代行という立場にありますが、昨年、「DLGマーク」をオーガナイズした結果、メダルが取得できなかった場合の審査料の負担感が大きいとのご意見がありました。

 「UQマーク」は「DLGマーク」と同一の審査でありながら、「UQマーク」は可能な限り審査料を低く設定しました。UQマークの結果を「DLGマーク」出品の際のデータとしてお使いください。


■伝統と信頼のあるドイツ・DLG公認、およびビールの両最高権との共催


 “UQアワード”は、世界的に権威のあるNPOドイツ農畜産業協会(以下DLG)の公認を受け、ビールの両最高権威ミュンヘン工科大学バイエルン州立ヴァイヘンシュテファン醸造研究所(以下ヴァイヘンシュテファン2TUM)、ベルリン工科大学醸造調査教育研究所(以下VLBベルリン工科大学)との共催により実施し、各機関の全面的な協力のもとに行われます。

 ご承知のように、非営利活動団体のDLGは「DLG品質保証マーク」制度を設け、1952年から毎年ビールの比較検査を行っております。1999年からは検査の対象をドイツ国外のビールにも拡大し、日本から15社20銘柄の地ビールが検査を受け、7社9銘柄(金2、銀4、銅3)が受賞しました。

 日本地ビール協会は、そのDLGからノウハウの提供を受け、ドイツとまったく同じ方法によってビールの品質検定を行っております。内容は大きく分けて、計測器具による化学検査と人間の五感による官能検査の2部門から成ります。このうち、化学検査はドイツのヴァイヘンシュテファンTUMとVLBベルリン工科大学で、官能検査は東京で行ない、DLGと同一レベルであると認められた検査士「ビア・クォリティ検定士」のみが検査します。


■ビア・クォリティ検定士


 この官能検査を実施するにあたり、「ビア・クォリティ検定士制度」を新たに設けました。「ビア・クォリティ検定士」の資格は、DLGから認定された「主任DLG検定士」が講師が行うセミナーと試験を受け、DLGと同一レベルと認められた者のみが取得できます。

 2000年のビア・クォリティ検定士セミナーの講師はDr.-Ing.H.-M.Anger (VLBベルリン工科大学中央醸造試験所長)が担当しました。
*現在、「主任DLG検定士」は、Prof.Dr.Heinz Miedaner (ヴァイヘンシュテファンTUM)と上記Dr.-Ing.H.-M.Angerの両氏のみ。なお、DLG検定士は約50名。

 ただし、“UQマーク”の社会的責任の重大さからみて、「ビア・クォリティ検定士セミナー」の参加資格は、現在当協会のジャッジ以上の資格を持つビアテイスターで、社会的に責任の持てる方としました。

 ビールメーカーの方は、いかに“UQマーク”が日本の地ビール文化と産業の発展のために重要な役割を果たすかを、充分にご理解いただき、このマークの取得に奮ってご参加くださるようお願いいたします。


■後援 


 ドイツ大使館


■公認・共催団体


公認 ドイツ農畜産業協会 [DLG]
 Autorisiert von der
 Deutsche Landwirtschafts-Gesellschaft e.V.[DLG]
 The German Agricultural Society [DLG]

ヴァイヘンシュテファン共催 ミュンヘン工科大学バイエルン州立ヴァイヘンシュテファン醸造研究所[TUM]
 in Partnerschaft mit der
 Staatliche Brautechnische Pruf- und Versuchsanstalt Weihenstephan,
 Technischen Universitat Munchen.[TUM]
ヴァイヘンシュテファン The Bavarian State Brewing Institute for Trial and Research at Weihenstephan,
 Polytechnic University of Munich[TUM]

ベルリン工科大学共催 ベルリン工科大学醸造調査教育研究所 [VLB]
 in Partnerschaft mit der
 Versuchs- und Lehranstalt fur Brauerei in Berlin [VLB]
 Brewing Research and Teaching Institute in Berlin [VLB]


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